Bf109G-6 9/JG3 Oberfeldwebel Alfred Surau September/1943
(1/48 アリイ)
かなりのベテランキットです。 発売された当時は素晴らしいキットとして私の脳裏にも残っていますし、こうしてかなりの年月を過ぎて作ってみてもその片鱗を感じることができます。
現在の目で見てみますと、このスケールとしてはハセガワさんのキットが素晴らしいと思いますし、ベストキットと思います。 そこでこのキットをあえて作るにあたって、当時の空気を感じると共に当時の“らしさ”を表現できればと思いました。
しかしながらこの機のリサーチも進み判らないところがかなり解明された部分もありますので、少なからずこの完成品にもフィードバックしています。
キットの精度は当時としてはすばらしいものだったと思います。 パネルラインはさすがに現在の目で見るとおかしいところもあり、埋めて彫りなおしをやっています。 翼端なども当時としてはいい感じでしたが、現在の目で見ると?です。 しかしながら動翼の羽布張り表現モールドが入っていましたので、このキットらしさを残すために削ることはしませんでした。
また、現在の目で見るとまったく違う形の部分もありますが、あえてこのキットらしさを残すようにしています。 エンジンのインテークもそのまま組むとF型状態でしたので、それらしくG型仕様にしています。 ラジエータ部もエアインテーク部の支持棒をピアノ線で追加しました。
このキットのロットのデカールは初めからこの作例のもの1機分しか入っていませんでした。 過去に作ったものには2機分入っていたので少し当惑しました。 ということでその機の作例で進めていこうと思いましたが、デカールを貼ってみるとまったくイメージに合わなかったので、左側燃料注入口のオクタン価表示と機首ボイレ部の目玉部分だけ利用しています。 スワスチカはハセガワからかなり昔に発売された国籍マークデカールを使用しました。 機首両側の部隊章と機体右後部のオクタン価表示はエーワンの転写シールにパソコンでプリントしたものを利用し、そのほかの全てのマーキングは塗装で仕上げました。
他にもアンテナ類は真鍮線やエッチングパーツを使用しています。 機首上面のカバー支持蝶番も一度基を彫りなおし、伸ばしランナーを貼り付けた後カッターで切れ目を入れています。 足回りもそのまま組むとあまりにも実機と違った感じになってしまいますので、タイヤ、脚柱、脚カバーそれぞれ手を加えています。
この作例を作るにあたって、SA誌に掲載されていた横山さんの塗装例を大いに参考にさせていただきました。
2010/11/10